平成30年1月20日、第6回歯科衛生士の講習がありました。
『口腔ケアは、保湿で始まり保湿で終わる。』とまで言われており、そこで今回は、保湿について学びました。
なぜ保湿が大切かの理由として、高齢に伴い唾液分泌が減る原因があり、おもに次の5つです。
・加齢による、唾液腺の機能低下
・糖尿病や肝疾患など、病気にともなう症状
・薬や放射線治療などの副作用
・喫煙や飲酒などの生活習慣
・就寝時の口呼吸
また複数の要因が重なって起こることも多く、とくに病気が原因だと重症化するケースもあります。ただし加齢や生活習慣などが原因であることも多く、その場合は軽度な口の乾きが慢性的に続きます。
とくに、年齢を重ねるほど口の乾きに悩んでいる方は増え、60代から急増します。「要介護」の方には、とても多く、胃ろうをして口から食べなくなったり、話をしなくなり、口を動かさなくなってくると、乾きやすくなってきます。
「口が乾いている=唾液が減る」状態が続くと、口臭が強くなったり、菌やウイルスが増殖しやすくなります。虫歯になりやすくなったり、風邪やインフルエンザにもかかりやすくなります。
唾液には自浄作用があるからです。口内の衛生を保つためにも、軽度のうちから対策しておくといいと思います。とくに介護度が高い方などは、そのまま放置すると、口内の細菌が増殖し、誤嚥性肺炎の危険が高まります。肺炎は日本人の死因3位ですが、その9割は誤嚥性肺炎が占めるとも言われています。『介助する方がしっかり口腔ケアをしてあげるといいですね。』
そこで、保湿剤ですが、大きく3つに分類できます。
・スプレータイプ ・ジェルタイプ ・マウスウォッシュタイプ があります。
ジェルタイプは粘度が高く、違和感を感じてしまうという方もいます。はじめは、使いやすいスプレータイプからはじめたり、マウスウォッシュや歯みがき粉などを保湿剤入りに変えるところからはじめてはどうかと、アドバイスをいただきました。
使用シーンと乾燥の状態に合せて選び、上手に併用し、日中にはスプレータイプを使い、寝る前は、ジェルタイプでしっかり保湿するなど、その方に合ったものを考え実践していきたいです。
(特別養護老人ホーム 生活相談員)
活動・コラム
第6回歯科衛生士講習
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