平成30年7月23日(月)今日は四日市市智積町にある社会福祉法人永甲会の障がい者生活介護事業所「サクラノ園」様へ見学に訪問させていただきました。
2018年4月の介護保険制度改正では、地域包括ケアシステムの強化に向け高齢者や障害者(児)が共に利用できる「共生型サービス」が新設されました。これにより子供から高齢者・障害を持った方までが同じ空間で過ごすこと(共生)により、どのようなお身体の状態になっても住み慣れた地域で生活ができるとともに、事業所や福祉人材が不足している地域においても、効率的にサービスが提供できる可能性が広がったと期待されています。
今日の見学では同じ福祉分野でも高齢者福祉と障害福祉とでは制度や利用サービスも異なるため、今後の「共生型サービス」への取り組みや障害者施策を学ぶきっかけにしようと考え、当法人の施設長・介護支援専門員・デイサービス職員、特養相談員等7名で見学に訪問させていただいた次第です。
障害者のサービス利用の流れは、介護保険制度の要介護認定と同じような障害者区分認定を受け、利用者本人や家族の状況、利用意向、サービス等利用計画案などを踏まえて、所轄の市区町村の障害福祉担当がサービスの支給量などを決定します。その支給決定が申請者(利用者)に通知された後に利用できるという流れになります。この支給決定は各市区町村によって判断基準が異なっているとのことで、介護保険制度のように利用者と事業所が個々の契約によって進められるサービス提供とは異なり複雑で難しく、介護保険の中で事業を展開する私たちにとって学ぶべき点が多いと感じました。
また利用者の権利意識の強さや他施設や医療機関との情報共有の難しさ、必要なサービスへのミスマッチによる在宅引き篭もりのケースが増えている現状などの問題を聞かせていただき、高齢者福祉に関わる我々にも新たな視点が求められると感じましたし、共生社会に向けての非常にためになる情報をいただきました。
障害者福祉と高齢者福祉では制度の違いは多々ございます。それらを踏まえたうえで、このような見学や結びつきを通じてお互いに情報交換を行い、「共生型サービス」をはじめとする障害・高齢分け隔てなく利用者に適したサービスが提供できる地域(社会)の実現を目指し、私たちも取り組んでまいりたいと思います。
サクラノ園の職員のみなさま、本日はお忙しいなか貴重なお時間を頂戴しまして、本当にありがとうございました。
(特別養護老人ホーム 生活相談員)
学び・研修
他法人の障がい者デイサービスをご見学させていただきました
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