6月23日にLIFEの第1回目のフィードバックがありました。
でも、6月時点では、8月10日までデータ送信が猶予されていまして・・・今回いただいたフィードバックでは、LIFE登録事業者からの全てのデータが集計されてなかったり、また、各登録事業者からのLIFEの送信データについて誤入力等により通常では考えにくい極端な値があった場合でも、その値が除かれていなかったりして、全国平均値等が通常では考えにくい値になっている可能性があるとのことです。
そのため、今回のフィードバックデータについては、前記を踏まえつつ事業者で活用することになるのですが、介護老人福祉施設の全国平均値と当ホームとの比較検討をしてみました。
(これは仮説の域ということにはなりますが、次回フィードバック以降を踏まえて何か活かせないかということで行っています。)
➣平均要介護度は、当ホームの方が少し高いようです。
この理由をデータを元に考えてみましたが、平均年齢が少し高いこと、認知症高齢者の日常生活自立度が高いことが要因なのかなと思います。
当然、年齢を経るほど認知症の方の割合が多くなる傾向になると思いますので、当然と言えば当然なのかもしれません。
ご入居者の日常生活動作や認知症の方の行動心理症状については、全国平均値との間に大きな差があるとは思えませんでした。
ということで、「認知症ケア」をさらに充実させることが課題の一つだと思いました。
➣栄養関係で不思議なデータがありました。
経口摂取「なし」の全国平均値が「えっ!」と思う値になっていました。「通常では考えにくい値」というのは、こういったデータがチラホラ見られているのだと思います。
その中で着目したのは、「低栄養リスク」の方の割合。
当ホームは全国平均値よりも栄養摂取量やBMIなどの状況が比較的良好にもかかわらず、低栄養リスク「高」の方の割合が著しく高いこと。
栄養ケアは以前からかなり充実させてきたはずなのに「なぜ?」ということなのですが、当ホームの管理栄養士と私(管理栄養士)の答えはすぐ一致しました。
全ての入居者の方の「血清アルブミン」データがあるから。。。(フィードバックでは血清アルブミン値「あり」の全国平均割合は57%)
血清アルブミン値の低栄養リスク「高」の判断基準は3.0g/dl未満。BMIや食事摂取割合、体重減少率が低栄養リスク「高」と判定する割合でなかったとしても、血清アルブミン値がこの値を切ってくると、「高」と判断します。
そのため「アルブミン値」で判定しなかったらとして再度判断してみると、「高」の方の割合は「28%」から全国平均値を下回る「5%」になりました。
つまり、当ホームの栄養ケアに関する考え方、それぞれのご入居者の栄養状態を詳しく知りたいという思いが、LIFEのデータに現れたのではないかと。。。
データ的にはよくない見え方をしているのですが、こうして考察してみるとしっかりと栄養ケアを行っているということを感じることができました。
一方で課題も見えてきました。当ホームの平均値を全国平均値をもとに単純に評価してしまうと、うちは栄養ケアをもっと頑張らなければいけないという見方になってしまうので、フィードバックとその後のホームでの評価、ケアへの活用等を含めて課題があるのではないかと思います。
長くなりましたが、LIFEの第1回フィードバックを受けた私の考察でした。。。
次回以降フィードバックを受けた際には、順次、個人評価・事業所評価票もいただけると思いますので、PDCAサイクルにも反映できていくのではないかと思います。
その際には、各事業者がパッと見て、ケアが最適化しやすいものになるといいなと思います。
今回はこのような仮説をたてながら当ホームでのケアを再確認していこうと思います。
(「私たちは、地域に信頼されるべき存在であり続けます」“We will continue to be trusted by the community” 特別養護老人ホーム 施設長)
特養(特別養護老人ホーム)
LIFE第1回フィードバック考察をしてみました。
この記事に対して・・・